どうも、孤高のB型ブロガーみやび☆りゅうです。
北朝鮮がまたミサイルを発射したようですが、今回も失敗だったようです。
「失敗を恐れず果敢に挑戦する」と言うと響きは良いですが、国際倫理を無視した文字通りの「嫌われる勇気」は、はた迷惑なだけですね。
さて、今回の記事は私も「失敗を恐れず果敢に挑戦する」系の内容です。
自己啓発本のタイトルって、なんかインパクトあったり、心に残ったりしますよね。
そんな自己啓発本のタイトルを集めて物語にしたら、なんだか面白い物語ができるんではなかろうかと思い挑戦してみました。
基本的なルールとしては、
- 物語の体裁を整えるために最低限必要な要素は加えても良い。
- タイトルをそのまま使う。
- ただし副題に当たると思う部分(〜や()に囲まれた部分、-や/で区切られた部分)は長すぎるものがあるので、含まなくてもよい。
- ”完全版”や”〇〇書店”などはタイトルに含まない。
以上のルールで臨んでみたいと思います。
引用したタイトルに関してはアンダーバーで表し、記事末にリンクをしておきます。
自己啓発本のタイトルを組み合わせた物語
「愛と勇気」
by みやび☆りゅう
※この物語は完全なるフィクションです。登場人物、団体の名称は現実とは何も関係ありません。
「仕事は楽しいかね? ところで、チーズはどこへ消えた?」
自席に座り仕事をしていた僕は、いきなり上司からそう問いかけられ一瞬頭が真っ白になりそうになった。
頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方を知っていれば良かったのだが、心の持ち方でなんとかなると思っていた私は、その時できる人とできない人の小さな違いに気づいた。
いきなりチーズはどこへ消えた?と訊かれても……。
まず仕事中に”チーズ”ってなんだよ。うちはチーズなんて仕入れていないはずだ。
唐突な問いにモヤモヤしながらも、その「モヤモヤ」を「ワクワク」に変えて、ゼロから自分サイズの身の丈ビジネスをつくる方法に思いを馳せながら、私はこう答えた。
「ゼロ」です。
しまった、僕は何を答えているんだ。
思いを馳せているうちに全く意味のない返答をしてしまった。思考は現実化するということか。
額の汗を感じながら、取り繕うように私はこう答えた。
「道をひらく……そう、道は開けると思います。そう思いませんか?」
最小限主義だ。チーズの意味はわからないが、情報が足らないのなら逆に質問してしまえば何か得られるかも知れない。そう、すべては「前向き質問」でうまくいく質問思考の技術だ。人生はニャンとかなる!
「ばかもん!」
上司の声は必要以上に大きく工場のフロア中に響き渡った。
どんな部下でも必ず伸ばす! 叱る力とはまさにこういうことだろう。
僕は一瞬にして血の気が引いた。小さな箱のなかに入ってしまったかのように体がいうことを利かなくなった。
この自分の小さな「箱」から脱出する方法が分かるのなら教えてほしい。
上司は一転して静かな口調になった。
「人間は自分が考えているような人間になる。この意味が分かるか」
「な、なんとなく……」
「君が、社長になれる人、なれない人どちらなのかと言うことだ」
「は、はぁ……」
「結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる、「原因」と「結果」の法則」だ。で、チーズを探しに行くのか、行かないのかどっちだ?」
や、やはりチーズが重要なのか……。しかし、この状況「すぐやります」という以外の選択肢がないのではないだろうか。選択の科学が授業であったとしたら、ここで「すぐやります」と言わない私は確実に落第だろう。
20代にしておきたい17のことを一つもせずに30代も後半になってしまった負け組の僕だ。最愛のパートナーと出会う魔法の言葉も知らずに、独身をみだりに貫いてしまっている負け組の僕だ。この状況、転職も止むを得ないのかも知れない。
ここまで来ると素直に「すぐやります」と言えない僕の性格論ということになるだろう。もう嫌われる勇気というレベルの話ではないだろう。 僕の生き方というレベルだ。
僕は立ち上がり、ポケットに手を突っ込むとおもむろにこう言った。
「目に見えないけれど大切なもの あなたの心に安らぎと強さを。チーズって、そんな存在じゃないんですか? あるようで、実は存在しないんでしょ?」
あぁ、言ってしまった。上司の顔色を伺うと、涙を浮かべていた。
「まさかチーズは、私の妄想や夢だと言うのか。いや、そんなはずはない。し、信じないぞ」
うまくいっている人の考え方だ。自分の間違いを簡単には認めない。一流の人に学ぶ、自分の磨き方など自己肯定の一環でしかない。負け組で友達もいない童貞キモオタの僕が放った渾身の疑問への指摘を、悔し涙を流しながら否定してきた。
その姿はいじましく、私の信念を揺るがすかのような表情だった。こういうところが敵を味方に変える技術か。どうしても「許せない」人だったはずが、気持ちが揺れ動いているのが分かる。普段は”丸顔で気持ち悪い”と思うことが毎日の7つの習慣のひとつになっていたが、今日はその上司を許しても良いと思えてきた。
すると、突然上司が叫んだ!
「夢をかなえるゾウ!」
上司は工場を飛び出すと、いずこかへと向かっていった。
数時間後、上司は同僚のバタ子さんと一緒に工場に戻ってきた。
上司のジャムは、一匹の犬を連れていた。
「この犬をチーズと名付ける。今日から仲間だ」
満面の笑みを浮かべたジャムは、私とそっくりな顔をしていた。
ジャムの笑顔を見て、心が折れそうなときキミを救う言葉というのを思い出し、愛と勇気だけが友達の僕は思わず叫んでいた。
「元気100倍!アンパンマン!」
(了)
タイトルを引用した書籍リスト
頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方 (ワニの本)
「モヤモヤ」を「ワクワク」に変えて、ゼロから自分サイズの身の丈ビジネスをつくる方法
最小限主義。 「大きい」から「小さい」へ モノを捨て、はじまる“ミニマリズム"の暮らし
新版 すべては「前向き質問」でうまくいく 質問思考の技術/クエスチョン・シンキング
どんな部下でも必ず伸ばす! 叱る力 ―叱るは褒めるより3倍効果がある―
最愛のパートナーと出会う魔法の言葉?素敵なパートナーに出会い、愛されるための今すぐできる7つのヒント?
目に見えないけれど大切なもの―あなたの心に安らぎと強さを (PHP文庫)
(参考文献)