どうも、孤高の怖がりB型ブロガーみやび☆りゅうです。
最近オリジナルの怖い話を書いていまして、今回も怖い話シリーズです。
良かったら読んでみてください。
読むの面倒な方は、朗読もあるんで下記からどうぞ↓
「犬王様」
これは私の友人から聞いた話です。
彼は地方の、それもかなり田舎の出身なのですが、その地方では昔から不思議な習慣があったそうです。
子供が6歳になるときに、その地域を護る神社に、皮をはいだ木の枝と、すりつぶした赤い木の実と、20cmくらいの大きさの丸いおにぎりをお供えしないといけないのだそうです。
そうすることで「犬王様」が、子供を守ってくれるのだそうです。
その村は普段は人は多くなかったのですが、最近のキャンプブームで都会から家族でキャンプに来る人たちが増えたそうです。
それまでは静かだった村の夜が、キャンプの家族たちの声や明かりで、ずいぶんと賑やかになったのですが、ある事件が起こりました。
キャンプに来ていた家族の子供が、行方不明になったのです。
かなりの人数で子供を捜索しましたが、キャンプ場の付近では見つかりませんでした。
それで、捜索範囲を拡げて村全体を探していたところ、その子供と思われる遺体が見つかりました。
その遺体は神社へ向かう石段の下で見つかったのですが、全身の皮がはがされた状態で、頭部と足が切断された状態の体しかみつかりませんでした。
当時は熊か野犬に襲われたのではないかと話題になりましたが、その翌年も同じように、キャンプに来ていた女の子がいなくなり、行方が分からなくなりました。
その時もかなりの人数で捜索したのですが見つからず、それから数か月した日にある場所で一部が見つかりました。
その時、私の友人には分かったそうです。
いなくなった子供たちは「犬王様」に連れていかれたのだということが。
そのキャンプ場を訪れていなくなった子供たちは、二人ともその日7歳の誕生日でした。
二人目の子供の遺体は、腕と頭が神社で見つかりました。
それは友人が小さいころに見た、皮をはいだ木の枝と、丸いおにぎりとそっくりでした。
その時気づきました。二人とも6歳の時に「犬王様」の神社にお供えをしておらず、7歳になってしまったので犬王様の生贄になってしまったのだと。
そう、犬王様は子供を守る神様ではなく、子供を襲って食らう悪霊なのでしょう。
そのために身代わりとして、お供えをしなくてはならなかったのです。
その後もその村では夜になると、野犬の遠吠えが聞こえるそうです。
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