どうも、孤高のB級ブロガーみやび☆りゅうです。
世の中ではBABYMETALがメタルゴッド ロブ・ハルフォードやジーン・シモンズ、ブライアン・メイ、ダフ・マッケイガンらHR/HM界の大御所と共演したという話題で、メタル界が震撼しているわけですが、共演者の中にはいわゆる四天王と呼ばれるバンドもいました。
よん! よん!
そのベビメタと共演した四天王と言えば、スラッシュメタルの四天王。
「メタリカ」・「メガデス」・「スレイヤー」・「アンスラックス」
2014年のサマソニでメガデスと共演し、四天王との共演をコンプリートしたベビメタですが、そのスラッシュ四天王とはなんぞやと言ってるあなた!
そう、あなた!
スラッシュ四天王の名曲を聞かずして、ベビメタを語る事なかれ!
今更メタルではない!
今だからメタル!
しかもスラッシュメタル!
しかも四天王!
よん! よん! よん!
というわけで、今回はスラッシュメタル四天王のメタル界における最高峰の名曲たちをご紹介いたします!
スラッシュメタル四天王とは
そもそもスラッシュとは何? という方もいらっしゃるのではと思うので簡単に解説。
スラッシュメタルというジャンルがあり、ハードロック・ヘビーメタル(以下 HR/HM)が隆盛の80年代〜90年代において、ディストーションギターをメインに曲展開を中心とした鞭打つような(スラッシュ)音を使ったヘビーメタルのことで、単純に速さを求めるというよりは曲展開の中にテンポチェンジや変拍子、ドラマティカルな展開を加味したジャンルである。
その草分けとなったのが前述した「METALLICA(メタリカ)」・「MEGADETH(メガデス)」・「SLAYER(スレイヤー)」・「ANTHRAX(アンスラックス)」の4バンドなのである。
各々個性的な楽曲でメタルシーンの中心を担うまでになった彼らの数多い名曲の中から個人的なチョイスで厳選してみよう。
METALLICA(メタリカ)
メタルシーンでも大御所中の大御所。
初期の楽曲ではテンポチェンジ、変拍子、アコースティックなアルペジオからのヘビーな展開など、ドラマティックな楽曲が多かったが、ブラックアルバムと呼ばれる1991年のアルバム「METALLICA」からは、ドラマティックな展開よりも重く歪んだギターリフによるヘビーなグルーヴの楽曲が中心となり、それが多くの音楽ファンの支持を受けスラッシュメタルというジャンルからロックのアイコンとしての存在へと進化を遂げた。
メタリカ初期の名盤中の名盤。
初期メンバーで亡きクリフ・バートンが最後に参加したアルバム。
この「Master of Puppets」から聞くべき楽曲は控えめ中の控えめに選んでこの曲。
「バッテリー - Battery」と 「メタル・マスター - Master of Puppets」
「バッテリー - Battery」
アルバムのトップを飾る楽曲で、イントロのアコースティックギターのアルペジオから高速でスラッシーなディストーションギターのリフへの展開でヘッドバンギングを誘う名曲。
「メタル・マスター - Master of Puppets」
このイントロのギターの高速なダウンピッキングから醸し出されるヘビネスなリフが、メタリカの代名詞ともいうべき代表曲。
マスター! マスター!
アルバム「And Justice for All」は、前作メタル・マスターをさらに進化させたテクニカルでドラマティックな展開もありつつ、自作「Metallica」に繋がる楽曲も垣間見せるアルバム。
このアルバムからも控えめに「Blackend」と「One」
「Blackend」
アルバムのトップを飾るスローにフェードインしてくるイントロから、弦をスキップするように演奏されるイントロの高速リフが心を揺さぶる名曲。
「One」
メタリカとして初めて制作されたMVのある楽曲。
小説「ジョニーは戦場へ行った」をもとに、地雷で手足を失った兵士の恐怖を描いた内容のこの楽曲は、美しげなマイナーメロディーから一転するツーバスの奏でるリズムに乗せたリフが物悲しい。
通称「ブラックアルバム」
このアルバムのヒットにより、メタリカがスラッシュシーンのヒーローからメジャーシーンのヒーローとなったアルバム。
空耳アワーでもおなじみの楽曲が含まれるこのアルバムからのチョイスは「Enter Sandman」
「Enter Sandman」
メタリカらしくないと言ってしまうと語弊があるかも知れないが、眠りを誘うサンドマンというおとぎ話をテーマに作られた楽曲。
相変わらずのドラマティックなイントロだが、これまでの高速なリフや激しいテンポチェンジなどは影を潜めヘビーなグルーヴが中心となった楽曲である。
ちなみに途中でお祈りを囁く子供の声はプロデューサーのボブ・ロックの息子だそうだ。
ボブ・ロックと言えば「ROCK HEAD」という自身のバンドも悪くなかったが、これまでのスラッシュメタルのメタリカに対し、一般的なロックの良さをうまく融合させた名プロデューサーと言えるのではないだろうか。
メタリカについてはこの他にも「Ain't My Bitch」、「Fuel」、「St. Anger」やカバー楽曲などお勧めしたい楽曲は多数だ。
「MEGADETH(メガデス)」
日本で有名なギタリスト マーティー・フリードマンが在籍していたことでも有名な「MEGADETH(メガデス)」。
ヴォーカルのデイブ・ムステインは元はメタリカのメンバーだったが素行の悪さで馘になりメガデスを結成した。ジェイムズ・ヘットフィールドの幼馴染であった初期メンバーのベーシストが辞めるきっかけにもなったデイブだが現在は和解しているとのことだ。
メガデスのサウンドは良くも悪くも初期のメタリカを進化、深化させたテンポチェンジの多いテクニカルな楽曲(本人たちはインテレクチュアルメタルと呼んでいる)が多く、軽快さのある高速なギターリフとデイブの特徴的な歌声が妙に癖になる。
メガデスはアルバム「Rust in Peace」からこの2曲。
「ホリー・ウォーズ...ザ・パニッシュメント・デュー - Holy Wars...The Punishment Due」
「ハンガー18 - Hangar18」
「Holy Wars...The Punishment Due」
イントロの単音ギターリフからパワーコードへ移る瞬間の破壊力たるや。
その上でマーティー・フリードマンのオリエンタルな雰囲気を持ったクリーンなアルペジをを挟んでドラマティックに展開する楽曲はエンディングに向かってどんどんと駆け上がっていくかのような爽快感である。
「Hangar18」
ハンガーと言っても、このハンガーは航空機を収容するハンガー。
それもUFOを格納するハンガーだ。
ということで、イントロのギターのトップノートが徐々に上がっていくリフが高揚感があって印象的だ。この楽曲もドラマティックな展開。
ネタバレだが、後半はインストゥルメンタルのみである。
他にも紹介したい楽曲はあるが、とりあえず「Skin O' My Teeth」とか、「Crown of Worms」などをお勧めしたい。
「SLAYER(スレイヤー)」
その黒魔術的な雰囲気と、貫かれる悪魔崇拝的なスタイルから熱狂的なファンも多いが、あまり表立ってファンですという人が日本では少ない「SLAYER(スレイヤー)」。
大半の楽曲がとにかく高速でドラムのツーバス連打がよく続くなと思うような楽曲が多い。
2013年にバンドの中心メンバーともいうべきジェフ・ハンネマンが亡くなった後もその死を乗り越えて2015年にニューアルバムを発表している。
SLAYERに関してはとにかく聞いて欲しい。
そして、その楽曲に身を任せて欲しい。
デイブ・ロンバード他による高速ドラムに乗っかるギターの重くダークなリフがとにかく癖になる。
「Angel of Death」
その歌詞の内容が大きな社会問題となった、アルバムのファーストトラック。
イントロから高速で突っ走るリフが生み出す疾走感が、まさにスレイヤー。
しかし、この曲だけがスレイヤーではない……。
「South of Heaven」
オープニングを飾る曲はスレイヤーらしくないテンポ。
しかし、そのダークな雰囲気はスレイヤーの代表曲となった。
しかし、この曲だけがスレイヤーではない……。
「War Ensemble」
Angel of Deathを彷彿とさせながらも、歌始まりでいきなり転調するなど変わらずともさらなる進化したスレイヤーの姿を示したアルバムのトップチューン。
しかし、この曲だけがスレイヤーではない……。
Slayerを丸ごと体感したいなら、ライブしかない。
そして、このライブアルバムは傑作。
導入から楽曲と楽曲のつなぎまでよく練られていて、ディストーションギターの音色に酔いしれる。元曲を知った上で聞くとさらに鳥肌ものの展開も感じられる。
唯一の欠点は、ヘッドバンギングをしようと思っても、楽曲が速すぎてすぐに疲れる点だ。
伊藤政則氏も解説で絶賛(してたはず)!
「ANTHRAX(アンスラックス)」
スラッシュメタルといえど、スピードだけではない。
いわゆるミクスチャーメタルの原点ともなったのが、このアンスラックスである。
ヒップホップのパブリックエネミーとコラボレーションするなど、メタルにヒップホップ、ラップの要素を加えるなどの先駆的な動きが他と一線を画す。
アンスラックスの初期の名作の中からは控えめに選んで3曲。
「A.I.R.」
「Madhouse」
「Gung-Ho」
いずれもアンスラックスらしい、独特のグルーヴを放つリフとヴォーカルのジョーイ・ベラドナの歌声が印象に残る楽曲である。
こちらも前作「Spreading the Disease」の流れを汲む、独特のリフとコーラスによるアンスラックスらしい楽曲ばかり。敢えて選ぶならこの曲たち。
「Among the Living」
「Caught in a Mosh」
「Efilnikufesin (N.F.L.)」
「Indians」
前作よりも、楽曲内の展開が増えた印象の楽曲が多くなった4thアルバム。
カバー楽曲の「アンチソーシャル」のヒットもあり、「Who Cares Wins」の社会派のMVなども話題となって、アンスラックスの深化が見えたアルバム。
控えめに選んで3曲。
「Be All, End All」
「Antisocial」
「Who Cares Wins」
シングルのB面や未発表の楽曲を集めたBズ。
しかし、このアルバムが最も先進的なアンスラックスのアティテュードを表しているのではないかという名盤。
ファーストトラックの「ミルク」から最後の「NFB」まで、ふざけているのか真面目なのかの突き抜けた遊び心で、ミクスチャーの先駆けとも言える作品。
もうこのアルバムからは曲が選べない。このアルバム自体をオススメ!
よりサウンドがヘビーにタイトにまとまったアルバム。
「Time」、「 Blood」、「Keep It in the Family」など聞き応えのある楽曲が多し!
ジョーイ・ベラドナが1回目の脱退後、ジョン・ブッシュが加入した時の名盤。
ヴォーカルの声質が変わったこともあるが、このアルバムからサウンドがよりコアでオルタナティブな方向へ向かっていったアルバム。
「Room For One More」、「Invisible」など、これまでを継承しつつもヘヴィネスとグルーヴの新機軸への方向性を見せる楽曲がオススメ!
アンスラックスもこの他にも色々オススメしたい楽曲もあるのですが、選ぶのが難しい!
まとめ
スラッシュ四天王の楽曲を選んでいるうちに、これらのアーティストは単体の曲で勝負しているのではなく、アルバムとしての楽曲構成やサウンドプロデュースで勝負しているのだなと言うことに今更ながら気がつかされ、どんどんと曲を厳選することが難しくなってしまいました。
この四天王の後にパンテラやスリップノット、ホワイトゾンビらなどのモダンヘヴィネスたちが現れてくるわけですが、やはり原点とも言うべき四天王の歴史が以降のメタルシーンへ与えた影響は計り知れません。
ベビメタが世界的に受けている今、改めてメタル界の巨人たちの楽曲を聴いてみることで新しい地平線が見えてくるのではないでしょうか!
うー! よん!