みやび☆りゅうの「わたくしスタイル」

エンタメ系Webライター兼、新米パパの雅龍(みやび☆りゅう)がお届けする、様々なこと。

夢の人口エラに釣られた、クラウドファンディングの危うさ

 

TRITONという魅力的な製品の製品化がとん挫したようだ。
http://aqua2ch.net/archives/47265505.html

このTriton(トライトン)、Indiegogoというクラウドファウンディグで5万ドル(565万円)の出資を募ったところ、期限の1か月前に76万4千ドル(8640万円)を集めたという驚異の企画で、これを口に加えれば水中で45分間活動ができるという製品。
https://www.indiegogo.com/projects/triton-world-s-first-artificial-gills-re-breather#/
(4/6現在、出資額は29万USD程度になっている。公式にはまだ取り下げられていないようだ)

 


Triton gills(公式youtubeより)



Artificial Gills(人工エラ)と言っているように、水中に含まれる酸素を取り出して呼吸できるようにするもので、これが実現すれば飛躍的に身軽なダイビングが楽しめる夢のような製品のはずだったのだが……。

 


ま、今このサイズ感では無理だわな。

最初にこの製品のニュースに触れた時に感じた胡散臭さがどうにも拭えなかったので、自分なりに少し調べてはみていたのですが
大気中の酸素はおよそ21%に対し、水中の溶存酸素量は状況にもよりますがおよそ0.5%。
圧倒的に水中の方が酸素が少ないんですよね。
その圧倒的に少ない水の中から酸素を取り込もうとするなら、水と接触する表面積をめっちゃ広くするか、水が接触する量をめっちゃ増やすか、そのどちらかになるはずです。
魚さん達はさすがというかその辺の仕組みがうまく出来ていて、口から取り込んでエラへ流す量が非常に多かったり、高速で海中を泳いだり、そもそも魚の血液中のヘモグロビンが人間のものよりも酸素を吸着しやすかったりしているのです。
詳しく言えばもっともっと巧妙な仕組みがあるのですが、それをトライトンがこのサイズ感で、しかも酸素を圧縮して蓄えられるというのは無茶な気がします。
技術的なブレイクスルーがあったという話も聞かないですし、なんだか最初から怪しげでした。
もし開発中なのであれば、もう少し大きい試作品などがあってそれをダウンサイジングしてますよーって事ならまだ実現する可能性もあるのかなと思えたのですがね。

開発してる人達は本当に作れると思っていたのでしょうか?
魅力的な製品を提示して出資を募って「ドロン!」なんて計画だったのが思いのほか大事になっちゃったんで腰が引けちゃったんでしょうか。それとも本気で実現可能だと信じて進んだは良いが、見通しが甘々だったんでしょうか。
そもそも魅力的な製品の開発が見込めるのであれば、銀行なりがお金貸してくれるはずです。なのに敢えてのクラウドファンディング。金融上の信用のないメンバーだったのかと勘ぐってしまいます。
今回のケースはプロジェクトの途中で返金という形になるようなのですが、なんだかクラウドファンディングの脆い面を見たようで、私はどうもムズムズしてしまいます。

クラウドファンディング自体は一般的な理解が得られないが、一部では熱烈に望まれる製品。
いわゆるニッチなニーズの製品の開発などにぜひ役立てていただきたいのですが、出資する際にはしっかり見極めて出資したいものですね。


魚になる夢も良いのですが、悪質な釣り師に釣られることのなきように。。。

 

 

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